【隠れた名曲】Avicii「Dear Boy」和訳

【隠れた名曲】Avicii「Dear Boy」和訳

2018年にこの世を去ったスウェーデン出身のDJ、Avicii。
亡くなってもまだなお、多くの洋楽ファンやクラブミュージック好きに愛されれ続けている。

2019年12月には追悼コンサートが開かれ、Tim(Aviciiの本名)と関わりのあった多くのアーティストがボーカルとして参加した。

今回は彼が残した多くの名曲のうち、意外と注目されていないが、個人的にはとても良い曲・歌詞だと思う作品を和訳で紹介したい。

2013年に発表されたアルバム「True」に収録されている「Dear Boy」

デンマーク人シンガー、MØがフューチャリングでボーカルを担当している。

シングル発表はされていないが、追悼コンサートでも歌われた一曲で、隠れファンも多い。

歌詞は、「記憶に鮮明に残る幼少期のピュアさ」を大人になって懐かしく回顧する、といった内容だ。

どこか遠くに行ってしまったあの時の純粋な心と、何かが欠けている日常を歌った少し切ない歌詞だ。

 

「Dear Boy」 和訳

 

So bold and fine
I’ve known you for some time
Whole life changed while
Bones like yours and mine
Go dance in the woods and
Down we go, down, down
Oh boy, you’re mine
Do you remember old times?

大胆で、繊細なあなたを
昔から知っているわ
大人になって、それぞれの人生を歩んで行ったけど
昔のように森へ入っていって
踊りましょう
あたなと私はひとつだったあの頃のように
覚えてる?

 

Oh dear boy, I wanna follow you
You’re a wild boy, I am a wild girl too
Oh dear boy, it’s so hollow without you
In a world with everything but it won’t do

ねぇ、あなたについて行きたいわ
あなたは無邪気に進んで行ったけど、私もついて行くの
ねぇ、あなたのいない世界は空っぽだわ
あなた以外は変わらずにここにあるのに

Oh dear boy, I wanna follow you
You’re a wild boy, I am a wild girl too

Oh dear boy, so shallow in the blue
It’s our time for everything and I call you

ねぇ、あなたがいないと浅はかなの
あなたといる時だけが全てだったわ

Sweet love of mine, destruction ain’t a crime
For those who find love as a game like you and I
Go dance in the waters of all the tears we’ve cried
Oh boy, we’re fine, do you remember our time?

愛しいあなた
破滅は罪ではないわ
私たちのように愛することはゲームだと思っていた人にとって
(愛することの本当の意味を知らなかったのだから)
流した涙の中で踊りましょう
私たちは大丈夫よ
あの頃を覚えてる?

Oh dear boy, I wanna follow you
You’re a wild boy, I am a wild girl too
Oh dear boy, it’s so hollow without you
In a world with everything but it won’t do
Oh dear boy, I wanna follow you
You’re a wild boy, I am a wild girl too
Oh dear boy, so shallow in the blue
It’s our time for everything and I call you

ねぇ、あなたについて行きたいわ
あなたは無邪気に進んで行ったけど、私もついて行くの
ねぇ、あなたのいない世界は空っぽだわ
あなた以外は変わらずにここにあるのに
ねぇ、あなたについて行きたいわ
あなたは無邪気に進んで行ったけど、私もついて行くの
ねぇ、あなたがいないと浅はかなの
あなたといる時だけが全てだったわ

 

英語の意訳(難しい箇所)

歌詞の所どころが文学的な英文になっていて、英語の直訳では中々意味が通じない箇所がある。

作品の全体の意図からわかりやすいように意訳すると、こんな風に訳すことができるのではないかと思う。

英文そのままからは少し飛躍するが、訳し方の参考にしてみてはいかがだろう。

 

Whole life changed while Bones like yours and mine

「大人になって、それぞれの人生を歩んで行ったけど」

最初のWhole life changed はわかりやすいだろう。私たちの生活や環境は変わってしまった。

while bones like yours and minewhile は、ここでは「=」を意味していて、「それと同じくして」とか、「同時に」と訳すことができる。

bones like yours and minebone はもともと「骨」を意味するが、派生して「骨格」や「身体」という意味で使われている。
そして、bones like yours and mine の後には(changed as well)が省略されている。


「あなたと私の身体が変わってしまったと同じく、生活もガラリと変わった」
⇨「大人になって、それぞれの人生を歩んで行ったけど」
と意訳することができる。

 

Oh dear boy, it’s so hollow without you
In a world with everything but it won’t do

「ねぇ、あなたのいない世界は空っぽだわ
あなた以外は変わらずにここにあるのに」

it’s so hollow without you は難しくないだろう。
hollow は「中が空洞」がもともとの意味だが、「空虚」とか「虚しい」という意味になる。

in a world with everything は少し詩的な書き方だが、
There seems to be everything in the world」と変換できるだろう。
「世界には全てあるかのようだ」

seems to be と可能性を濁したのは、続く「But it won’t do」で否定しているからで、「but this world will not have everything」となる。

つまり「あなたの居ない世界は空虚で、全てあるかのような世界も本当はそうじゃないの」
⇨「ねぇ、あなたのいない世界は空っぽだわ。あなた以外は変わらずにここにあるのに」
と意訳することができる。

 

Oh dear boy, so shallow in the blue
It’s our time for everything and I call you

「あなたがいないと浅はかなの」
「あなたといる時だけが全てだったわ」

shallow は浅い、浅瀬という意味で、blueとの対比で使われている。
Blue は意味合い的にDeep が省略されていて、「深い青(海)の浅瀬」と直訳できるだろう。

つまり、先ほどの「あなたが居ない世界は空虚」と同じ意味合いだ。

It’s our time for everything は、「私たちの時間(一緒に過ごした時間)が全て」であり、I call youcall は、ここでは「思い起こす」という意味だ。
思い起こしているのだから、過去のことである。

「一緒に過ごした時間がこの世の全てだと感じていて、その時にあなたを思い起こす」
⇨ 「あなたといる時だけが全てだったわ」

 

destruction ain’t a crime
For those who find love as a game like you and I

「破滅は罪ではないわ」
「私たちのように愛することはゲームだと思っていた人にとって」
(愛することの本当の意味を知らなかったのだから)

ここはかなり難しいが、全体の流れや意味合いからすると次のように訳すのが適切だろう。

2人はとても若くて、「愛」の本当の意味を理解していない。

For those (people) who find love as a game は「愛することはゲームだと考える人にとって」が直訳だが、game は文字通りのテレビゲームを意味するというよりは、「遊び」「重要でないこと」と訳すのが適切だ。

そしてlike you and I は「あなたと私のように」となるので、「かつて私たちもそうだったように」と訳すことができる。

ここまでを意訳すると、
「かつての私たちのように愛することは遊びだと考える人にとって」
となり、destruction ain’t (= is not) a crime「破滅(別れ)は罪ではない」となる。

つまりは、
⇨「愛することの本当の意味を知らなかった私たちに訪れた別れは仕方がないことだわ」
と訳すことができるだろう。

さらにもっと飛躍すると、
「愛に気づいていない私たちが無邪気に別れてしまったのは仕方がないけれど、後悔しているの」となるだろう。

後悔という感情があるから、次のtears やcry という悲しみや切なさの文に繋がって行くのだ。 

 

Avicii 好きYoutubeチャンネルのオリジナルムービーがすごい

 

この曲の歌詞の意味合いをうまく汲んで、オリジナルムービーを作成しているYoutubeチャンネルがあるので紹介したい。

高校生の頃の部活動や青春のシーンをつなぎ合わせて、歌詞の「純粋・一途な頃」をよく表しているし、
大人になって振り返った時の「もう戻らない切なさ」みたいな部分も、歌詞と同じように感じられる良い動画だと個人的に思っている。

 

Aviciiの隠れた名曲「Dear Boy」いかがだっただろうか。

もちろん音楽そのものも秀逸で、間奏部分も気持ちがアガってとても好きなのだが、歌詞に込められた意味も理解するとより素敵に感じないだろうか。

子供の頃の純粋な心を恋しく思う、その記憶にはいつもある少年がいた。
そんな少し切ない歌詞が伝わっただろうか。

少し文法的にきっちりしていない表現が多いが、難しい単語は使っていないので、単語ひとつひとつをキャッチするだけでも全体の意味合いが理解できるかもしれない。

難しい箇所は僕の考える意訳を参考にしてみてほしい。

 

 

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