『コロナショック』から町の大好きな飲食店を守る【今こそ自分の町を守る時】

『コロナショック』から町の大好きな飲食店を守る【今こそ自分の町を守る時】

2020年3月に入り日本でも感染が拡大した新型コロナウイルス
日本政府は4月7日に緊急事態宣言をし、外出の自粛を要請。今や全国にその対象は広がっている。

全国的に不要不急の外出が減り、人・モノ・カネの流れが大きく停滞。日本経済は大きなダメージを負っている。
特にこのコロナショックの煽りを受け、商売が厳しくなっているのは外食業界だろう。
ニュースでは連日、客数が減り売上が大幅に減少する飲食店の倒産に警鐘を鳴らしている。

 

こんな時だからこそ、地方に住む一人の住人として主張したい。
『今こそ自分の住む町を守るために行動をする時なのではないか』

 

飲食店はチェーン店もあれば、個人が経営する店舗もある。
チェーン店は全国どこでも均一な味やサービスを提供でき、それはそれで素晴らしいと思う。
しかし、特に地方の町の個人の経営する飲食店は、個性を活かしたオンリーワンのお店が多い。

食文化的な豊かさ』、『地方の観光資源』という点、つまりその地方を地方たらしめる一つの要因は、個人の経営する個性豊かな飲食店に依るところが大きい。

どこの街にも有名なレストランや飲食店はあるはずだ。中には県外からお客が通うようなお店もある。
もちろん有名なお店に限らず、あなたの住む街には大好きな飲食店があるはずだ。

「静岡の浜松といえば?」「うなぎ!」と多くの人にとって連想される名物から、隣町の有名店といった規模の差はあるかもしれない。

だが町の外の人にとっても、また内に住んでいる人にとっても、その土地に根ざした飲食店の存在というのは、町のアイデンティティとして大きな役割を果たしていると思うのだ。

 

しかしその町の飲食店が今、このコロナショックの影響で窮地に立たされている。
町の飲食店を守ってあげられるのは、その街に住むあなた一人ひとりなのだ。

 

コロナショックで飲食店の半分が倒産する可能性も

このまま外出自粛が続くと、飲食店の半分が潰れてしまうかもしれない。
そんなショッキングな試算をしている人たちがいる。

米田肇シェフ(日本最年少でミシュラン3つ星を獲得した「Hajime」オーナーシェフ)が発起人になって、飲食店の厳しい現状を訴えようと全国から署名を集め、政府に陳情したのだ。
参加している人には、メディア露出の多い落合務シェフ、鎧塚俊彦パティシエなども顔を連ねる。

さらに、こうした署名を集める中で、地方の飲食店の方が現状はより厳しいという事態が判明している。地方の飲食店、特に単価の高いお店は、観光客からの来店の割合も高く、3月4月の予約のキャンセル率も高いという結果になっているそうだ。

 

「倒産」=キャッシュが無くなる

一般的に会社の「倒産」とは、支払うべきお金が払えなくなった時に倒産となる。つまり資金繰りでできず、支払い期限に必要なお金が無いという状態だ。

他のビジネスでもそうだが、飲食店も売上を作るために様々な費用がかかる。
提供する料理の食材費、水道・ガスなどの光熱費、調理をするシェフやスタッフなどの人件費、店舗を借りていたら家賃などが主だった費用だろう。こうした

こうした費用は、売上の増減に伴って変化する「変動費」と、売上に関わらず一定量かかる「固定費」に分けられる。

飲食店であれば、食材費や光熱費(基本料金以外の部分)は、仮に売上が0であれば、費用は発生しないので「変動費」だ。
反対に、お客さんが全く来なくても、スタッフの給料を支払わなくてはならない。また家賃もかかる。こうした費用は「固定費」と分別できる。
もし銀行から借入をして、調理機器を購入したり店舗建設などを行っていれば、毎月の返済も売上に関係なく発生する。

 

飲食店が倒産してしまうケースというのは、売上が激減した時に、こうした固定費を手持ち資金から賄えるかどうか、というのが焦点になるだろう。

 

飲食店の利益構造

飲食店の利益構造は、「食材費」と「人件費」が非常に重要になっている。
なぜならばこの2つの費用が売上に対して最も多く占めるからだ。
この2つの費用が売上に対してどれくらいあるかを、FL比率と呼ぶ。
FLとはFoodとLaborであり、つまり食材費と人件費を意味している。

一般的な飲食店はこのFL比率が55-60%ほどだと言われている。
Food(食材費)が35%、Labor(人件費)が25%以内に収めることが、飲食業界では利益を出すための指標とされている。

つまり、月に100万円の売上があるお店は、35万円は食材を購入するために使い、25万円はシェフやスタッフ、オーナーなどの人件費となるわけだ。

さらに一般的には、店舗の家賃は売上に対して10%程になるように、売上げ目標や、メニューの単価を設定する。月商が100万円であれば10万円が家賃の支払いになる。

残った30万円から、その他リース費用、広告宣伝費などの費用を賄い、残りがお店の儲けとなる。

多くの飲食店の利益率は5%くらいになっているそうなので、100万円の売上があるお店では、5万円の利益が残る計算になる。

 

 

こうした営業利益率が飲食業界の平均値だとすれば、仮に月の売上が1,000万ある店舗でも内部留保できる営業利益は50万となる。

資金繰りが難しい業界

製造業を営む僕からすると、この営業利益率は大きいとは言い難い数字だ。
製造業全体の平均は8%ほどだったと思うが、売上規模で言えばおそらく桁が1桁違うと感じる。

つまり、同じ人数(人件費)で作りあげる売上高は製造業の方が大きいだろう、ということだ。もちろん必ずそうとは言えないが。

年商1000万の営業利益5%の50万と、年商1億の営業利益8%の800万では、利益の率ベースで見た時に3ポイントしか異ならないが、額にした時に大きな開きがある。

 

このように、利益の内部保留が中々難しい業界であるため、
昨日の売上で今日の仕入れをする」といった、自転車操業的な資金繰りをしている飲食店も多いと聞く。

元々の蓄えが少ない中、今回のコロナの影響で売上が激減すると、人件費や家賃などの固定費の支払いが非常に苦しくなってくる。

これは、まだ開店して年が浅い店舗ほど、利益の内部留保が少ないことが予想されるので、より厳しい状況だというのが想像できる。

町に最近できたあのお気に入りのお店」は、今後も町でお店をやっていくには、とても厳しい状況にあることを知ってほしい。

 

自分の大好きなお店のために行動しよう

こうした危機的状況で、国も少しでも飲食店を支援しようと様々な救済措置をとっている。

新たな対策や給付金は日進月歩で検討、決定がされている。

政府系銀行の日本政策金融公庫は、非常に低金利な融資スキームを特別に提供しているし、雇用調整助成金などの支援策で人件費を少しでも補てんできる制度もある。

 

では僕たち、その町に住む市民ができることはなんだろうか

やはりそのお店を使ってあげる、ということに尽きると思う。
もちろん緊急事態宣言を受けて、営業の自粛や短縮をしているお店が多いだろう。

しかし、多くはテイクアウトなどの方法で少しでも料理を提供できるように行動をしているように思う。

ぜひこうしたテイクアウトなどを利用してあげて欲しいと思う。

 

こんな時だからこそ、「自分の消費が与える影響」を意識して、「選択」をして欲しいと思う。

冒頭に書いたが、僕は地方に住むひとりの人間で、自分の町から個性ある飲食店がなくなってしまったら、町の豊かさの消失だと感じている。

だからこそ、僕の消費は町の豊かさを守るための選択をし、なるべくこうした飲食店のテイクアウトを利用する。
コンビニ弁当や、大手チェーン店の利用ではなくだ。

この一人ひとりの行動が、周り回って住む町の豊かさ、それは自分のために返ってくると思うからだ。

これは以前書いた、「地域内での消費が自分の幸福につながる」という考えと一緒だ。こちらも是非参考にしてみて欲しい。

 

 

 

一刻も早くこのコロナの騒動が収まって、経済が通常通りに回復することが何よりだ。

しかし、現在それがいつになるかを予言できる人はいない。

その時のために、少しでも町の飲食店の体力を保ち、存続して行ってくれるように、一人ひとりが意識し行動することがとても大事だと思う。

自分の町を守るため行動しよう。