行ってきた!スターバックス・リザーブ・ロースタリー中目黒【最高級のブランド顧客体験】

行ってきた!スターバックス・リザーブ・ロースタリー中目黒【最高級のブランド顧客体験】

スターバックスがプレミアムなコーヒーやカクテルなどを提供するスターバックス・リザーブ・ロースタリーを2019年2月に東京・中目黒にオープンさせた。

オープンからしばらくは入場するのに6時間もかかった話題のスポットだ。先日行ってみたので感想を共有してみたいと思うが、まさにコーヒーのテーマパークのような体験ができた。

このスターバックス・リザーブ・ロースタリーはブランド構築と認知を目指す企業にとってはお手本のような、世界最高級のブランド顧客体験の場だと感じた。

詳しく記していきたい。

Starbucks websiteより

スターバックス・リザーブ・ロースタリーとは

通常のスターバックスの店舗と異なり、焙煎工場が併設されているフラッグシップ店舗。

希少で厳選されたコーヒー豆をその場で焙煎し、大量消費の流通では提供されないこだわったコーヒーを飲む事ができる。「リザーブ」はスタバの中でも特に質が高く、生産量が少ないコーヒー豆を意味する。

そのほかにも焙煎したコーヒー豆やスターバックスアイテムの販売、コーヒーを使ったカクテルなどを提供するバーや、フードを提供するカフェスペースやテラスなどが入った複合施設となっている。

2014年にスターバックスの発祥の地シアトルで1号店がオープン。東京でのオープンは、上海、ミラノ、ニューヨークに続く世界5店舗目。

1階:巨大な焙煎機と豆を運ぶチューブ、まるでテーマパーク

まずエントランスに入って一番最初に目に入るのは巨大な焙煎機とストックされたコーヒー豆だ。

こちらの焙煎機では日本市場向けにコーヒー豆を実際に焙煎するために稼働しているという。生の豆を投入するとチューブのようなものを通って焙煎機に運ばれる。ファンタジー映画に出てくる工場さながらの仕掛けに驚かされる。

建物全体の雰囲気も統一感があってとてもカッコよい。コッパー(銅)色を中心に、インテリアや小物まで職人感にあふれていて、いかにも「スペシャリスト」な雰囲気が漂う内装となっている。

ちなみに建物のデザインは、新国立競技場を手掛けた隈研吾氏のプロデュースとなっている。

1階のメインカウンターでは注文したコーヒーに合わせて、スタッフが目の前でドリップしてくれる。サイフォン一つとってもオシャレで、実際にスタッフが説明しながらドリップしてくれるので、知識のない人でも楽しめる体験となっている。

また奥にはブレッドやピザを提供する「Princi」が入っている。Princiはイタリア・ミラノ発のベーカリーで創業者のRocco Princi氏がこだわった食材と創造性あふれるオリジナルパンやコルネッティ(クロワッサン)を提供している。

Rocco Princi (Starbucks websiteより)

ここスターバックス・リザーブ・ロースタリーでもオーブンが併設され、フレッシュで本場ミラノの味を体験することができる。

2階・3階:スターバックスの新しい挑戦 ティーとカクテル

2階と3階にはそれぞれ、オリジナルティーやカクテルを提供する、「TEAVANA(ティバーナ)」と「ARRIVIAMO(アリビアーモ)」が入っている。

Starbucks websiteより

コーヒーという枠にとらわれず、それぞれのカテゴリーでも独創的で質の高いビバレッジを提供しようというスタバの取り組みである。シーズンごとに新作が作られるのも楽しみだ。

スターバックス・リザーブ・ロースタリー訪問感想:世界最高のブランド顧客体験

一番感じたことは、この場所は単純にコーヒーやフード、その他のグッツを販売する「売り場」ではないな、ということだ。ここで販売したものの収益を目的としていない

むしろ顧客に「スターバックス」というブランドの体験をしてもらうための場だと感じた。収益よりもブランド体験を通してブランドをさらに高める目的だ。

このスターバックス・リザーブ・ロースタリーには一貫したスタイルがあり、ブランドとしての一貫したメッセージを送っている。コーヒーの淹れ方や道具にしても、とにかく「クール」だというイメージを与えている。

店内で注文したコーヒーには、使ったコーヒー豆の産地やその特徴を記したカードがそれぞれ添えられている。ひとつひとつにこだわりを感じるし、プレミアム感がある。

コーヒーにそこまで興味がなかった人でも、次は何を飲もうとか、どう違うのだろうと興味を沸かせるのだ。同社が言うようにコーヒーにのめり込む体験となる。

スタッフ全員が気持ちの良い対応

コーヒーや建物などの素晴らしいブランド体験と同じくらい驚いた事がある。それは中にいるスタッフ全員が本当に気持ちの良い対応をしてくれることだ。まさにサービスもブランドとしての一貫したイメージを与える、いい実例だと思う。

それは、いわゆる日本的な付かず離れずのサービスとは少し違う。日本的なサービスは、ホテルやレストランなどで、こっちが言わなくてもスッとやってくれる、必要以上に干渉しないが痒いところに手が届くようなサービスが一般的に上等とされるのではないだろうか。

しかしこのスターバックス・リザーブ・ロースタリーでは、本場アメリカで一般的に上等とされるサービスが徹底されている。それは、「人」対「人」のコミュニケーションにいかに血を通わすか

アメリカではよく、レジで対応してくれた初対面の人でも「How are you today?」から始まって少し世間話をする。これを英語ではスモールトークと呼ばれるが、こうしたサービスがその人と人とのちゃんとしたコミュニケーションから始まるのだ。

スターバックスリザーブロースタリーではまさにこのサービスが徹底されていた。僕が訪問した時、スタッフと接するポイントで、もれなくこのスモールトークをしてくれるのだ

まずエントランスにはコンシェルジュがいて、入場そうそうに声をかけてくれる。コーヒーを注文する際は、何か好みの味があるかどうかや、それによってオススメをしてくれる。それだけではなく、出した財布が好みだったのか「カッコいい財布ですね」などと会話を振ってくるのだ。

コーヒーが淹れられるのを待っている間は、別のスタッフから「今日はどちらからですか?」と話しかけられ、またまた会話をしてくれるのだ。

そして焙煎機の前で焙煎されるコーヒー豆を見てる時には、柵の中の焙煎士が近づいてきて、豆の説明や何時間焙煎するなどの詳細を教えてくれる。

多分マニュアルで決められているのだろうけど、それでもスタッフから不自然感や嫌々感は全くない。むしろ本当にお客を楽しませようとして声をかけてきてくれているのがわかる。

話しかけらた人はその対応の良さや、職人ぷりを体感して、ますますスタバのファンとなるだろう。

コーヒー体験、建物の雰囲気体験、スタッフのサービス体験、これら全てが一貫したブランド体験であり、それを通してお客をもっとファン化する。

これこそスタバがこのスターバックス・リザーブ・ロースタリーを通してやろうとしていることだと感じたし、そのレベルは本当に世界最高級だと思う。

近年、企業としてブランドを構築する、認知されるために、こうした顧客体験(UX)がとても重要だと言われている。スターバックス・リザーブ・ロースタリーはその成功例だと思う。

ぜひ皆さんも足を運んでみてはいかがだろうか。